有限責任中間法人 日本アマニ協会

アマニについて

 
1.アマニとは何ですか?
2.どんなふうに食べられているのですか?
3.どこで栽培していますか?
4.アマニの栄養成分は?
5.アマニにはどんな有効成分が入っていますか?
6.ゴマと比較すると栄養成分はどう違うのですか?
7.α-リノレン酸とは何ですか?
8.アマニにはα-リノレン酸がどれぐらい入っていますか?
9.α-リノレン酸にはどのような効果がありますか?
10.α-リノレン酸と魚油(EPA、DHA)とでは生理機能がどう違うのですか?
11.アマニまたはα-リノレン酸を推奨する行政の動きはありますか?
12.α-リノレン酸は1日にどれぐらい摂取すればよいのですか?
13.アマニにはリグナンがどれぐらい入っていますか?
14.アマニリグナンの生理機能は?
15.アマニリグナンの生活習慣病に対する効果は?
16.アマニリグナンの抗がん効果は?
17.アマニにはシアン(青酸物)が入っているが大丈夫なのですか?
18.アマニ油は工業用(機械油やペンキ油)のイメージがあるが食べられるのですか?
19.アマニ油は1日にどれぐらい摂取すればよいのですか?
20.アマニ油に含まれるα-リノレン酸、リノール酸、オレイン酸はどのような効果がありますか?
21.n-3系脂肪酸とは何ですか?

1.アマニとは何ですか?

アマニ(亜麻仁)は、亜麻科植物の種子(仁)のことです。英名 Flax Seed (フラックスシード)、学名 Linum Usitatissimum と言います。
地中海地方原産の自生植物で、人類が初めて栽培した植物のひとつと言われています。紀元前5000年にエジプトで栽培され、ミイラを包む布地に利用されていました。800年代にはフランスで「臣民はアマニをとるべし」と健康上の価値が認められました。この頃、アマニ種子は油に、茎は布地(リンネル)や紙に利用されるようになりました。
中世〜近世にかけてアマニの栽培は欧州全般に広まり、17世紀にはアメリカ大陸へ伝播、また日本にもアマニ油(薬用)を得る目的で紹介されました。
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2.どんなふうに食べられているのですか?

欧米では主にシリアルに加えたり、ゴマのようにパンに添加してバラエティブレッドのような形で食べられています。アマニは日本ではまだあまり馴染みがありませんが、ドイツでは1人年間1kgも消費しています。(日本人のゴマ消費量とほぼ同じ量です。)
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3.どこで栽培していますか?

アマニの栽培は寒冷地が適しており、食用のアマニは現在世界総生産の1/2〜1/3がカナダで栽培されています。
他にはオーストラリア、ニュージーランドでも栽培されています。
なおインドや中国においても生産されていますが、主に工業用途です。
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4.アマニの栄養成分は?

たんぱく質 25%、脂質 43%、炭水化物 6%、灰分 4%、食物せんい 22%です。
脂質が約 40%(cf:大豆では約 20%、ゴマ約 50%)と多く、中でもn-3系脂肪酸のα-リノレン酸が約 60%を占めています。よってアマニ(粒)中のα-リノレン酸は約 20%になります。
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5.アマニにはどんな有効成分が入っていますか?

アマニの主な有効成分は3つです。
@n-3系必須脂肪酸のα-リノレン酸(詳細は後述)
Aアマニリグナン(SDG:セコイソラリシレジノール、詳細は後述)
B食物せんい(詳細は後述)
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6.ゴマと比較すると栄養成分はどう違うのですか?

ゴマ(乾燥)の栄養成分は、たんぱく質 20%、脂質 50%、炭水化物 18%、灰分 5%、食物せんい 10%です。
ゴマとの大きな違いは、脂質中の脂肪酸の組成です。
ゴマには過剰摂取が懸念されているn-6系脂肪酸のリノール酸が約 20%も含まれていますが、アマニには 6%程度しか含まれていません。
一方、摂取が推奨されているn-3系脂肪酸のα-リノレン酸は、ゴマでは 0.4%にすぎないのに対し、アマニには 20%以上も含まれています。
他にゴマ、アマニ共にリグナンという生理活性物質を含んでおり、ゴマ特有のリグナンはセサミン、アマニ特有のリグナンはSDG(セコイソラリシレジノール)と言います。リグナンには抗酸化作用と女性ホルモン様作用があります。
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7.α-リノレン酸とは何ですか?

α-リノレン酸は多価(高度)不飽和脂肪酸の1つです。炭素数 18、二重結合数 3の多価不飽和脂肪酸でn-3系グループを代表する脂肪酸です。また、α-リノレン酸は私たちの体の中では作れない、食品から摂らなければならない必須脂肪酸です。
α-リノレン酸の供給源としては、なたね油、調合サラダ油、クルミ、大豆油などや植物油のほとんどに含まれていますが、特にエゴマやアマニに多く含まれています。
α-リノレン酸は発火しやすいため、炒め物のように加熱するよりも、ドレッシングなどの生の状態で摂取することをおすすめします。
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8.アマニにはα-リノレン酸がどれぐらい入っていますか?

アマニ中の脂質が約 40%、その中でn-3系脂肪酸のα-リノレン酸が約 60%を占めています。よってアマニ(粒)中のα-リノレン酸は約 20%になります。
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9.α-リノレン酸にはどのような効果がありますか?

α-リノレン酸は体内でエネルギーになりやすく、必要に応じ体の中で同じn-3系グループのEPA、DHAに作り変えられることが特長です。
α-リノレン酸は体の中でEPA、DHAに変換されるため、血中の悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やしたり、ガンの発生や増殖を抑制するなどの働きをすると考えられています。
またα-リノレン酸は脳梗塞、心筋梗塞、高脂血症、高血圧、ガンの予防・改善に効果が期待されています。ガンについては特に乳がん、肺がん、大腸がんに有効とされています。
アトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー疾患はリノール酸の過剰摂取が影響していることが多いのですが、α-リノレン酸はリノール酸の作用を抑制するのでアレルギー症状を緩和させる働きがあると言われています。
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10.α-リノレン酸と魚油(EPA、DHA)とでは生理機能がどう違うのですか?

α-リノレン酸は体内でエネルギーになりやすく、必要に応じ体の中で同じn-3系グループのEPA、DHAに作り変えられるため、EPAやDHAと同様の生理機能が期待できます。(詳細は上記9)
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11.アマニまたはα-リノレン酸を推奨する行政の動きはありますか?

FDA(米国食品医薬品局)より「n-3系脂肪酸の健康補助食品は、心臓病のリスクを低減する」
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2005年4月施行)より「生活習慣病の1次予防のためn-3系脂肪酸を成人1日あたり2.0〜2.9g以上摂取」するように推奨しています。
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12.α-リノレン酸は1日にどれぐらい摂取すればよいのですか?

厚生労働省「日本人の食事摂取基準」によれば、生活習慣病の予防のためn-3系脂肪酸(α-リノレン酸)を成人1日あたり2.0〜2.9g以上摂取するように推奨しています。
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13.アマニにはリグナンがどれぐらい入っていますか?

アマニにはリグナンが 1.2%含まれており、植物の中で含有量が最も多くなっています。なお、ゴマには 0.6%含まれています。
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14.アマニリグナンの生理機能は?

アマニリグナンには強力な抗酸化作用と、女性ホルモン様作用(エストロゲン様作用)があります。
抗酸化作用:体内の活性酸素を除去します。活性酸素はLDLコレステロール酸化によるアテローム性動脈硬化症、およびガン、アルツハイマー症にも関与していると言われています。
女性ホルモン様作用:ほてり、のぼせ、鬱など更年期諸症状の緩和。乳がんの予防。閉経後のカルシウム流出抑制および、骨粗しょう症の予防。
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15.アマニリグナンの生活習慣病に対する効果は?

コレステロール低下作用。虚血性心疾患のリスク低減。
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16.アマニリグナンの抗がん効果は?

マウスの乳がんを顕著に抑制した。
カナダ、トロント大学の研究では39人の乳がんの女性にアマニ粉末入りマフィンを食べさせたところ、がん細胞が顕著に減少していた。
ヒト大腸がん細胞の増殖を抑制した。
上記のような研究結果が報告されています。
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17.アマニにはシアン(青酸物)が入っているが大丈夫なのですか?

一部の植物は生体防御のために(動物に食べられないように)中毒成分を分泌する場合があり、アマニはシアン(青酸物)を含んでいます。
シアン(青酸物)は生梅、タケノコ、ピスタチオやアーモンドなどのナッツ類、タロイモ(キャッサバ)にも含まれています。
欧米ではアマニは食経験が長く、シリアルやパンに添加して日常的に食べられていますが、シアン(青酸物)による腹痛等の中毒の報告はありません。ドイツでは1人年間1kgも消費しています。(日本人のゴマ消費量とほぼ同じ量です。)
アマニを輸入する際にはシアン(青酸物)含有量を測定し、毎回厚生労働省に報告しています。
アマニの輸入にあたり、厚生労働省および出先機関の東京検疫所に資料提出、輸入可否について指導を仰ぎ、食品としての輸入に問題がないことを確認しています。従って日本国内で流通しているアマニについては安全性が確認されており問題ありません。
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18.アマニ油は工業用(機械油やペンキ油)のイメージがあるが食べられるのですか?

アマニ油は酸化して硬化する性質があるため、工業用途としてペンキ油や床磨き用ワックス、油絵具に使用されてきました。
最近になってn-3系脂肪酸の多彩な生理機能が解明され、健康油としてアマニ油が見直され再評価されています。それに伴って、食用向けのアマニ品種が開発されてきました。
アマニ油を食品として摂取する場合の注意点は、
@きちんと食品加工の認定を受けた搾油工場で作ったアマニ油なのか(工業用途の搾油工場では衛生面・原料面等で不安がある)
Aアマニ油は下剤として使用されることもあります。人によって体質に合わない場合や、健常者でも過剰摂取で下痢になる場合があります。
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19.アマニ油は1日にどれぐらい摂取すればよいのですか?

α-リノレン酸の1日あたり推奨摂取量 2.0g、アマニ油中にα-リノレン酸 40%含有とすれば、アマニ油は1日5g(小さじ1杯強)摂取することが好ましいことになります。
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20.アマニ油に含まれるα-リノレン酸、リノール酸、オレイン酸はどのような効果がありますか?

α-リノレン酸:前述
リノール酸:リノール酸はn-6系の二重結合を2個持つ多価不飽和脂肪酸で、ヒトの体内では合成されないため食物から摂取する必要があり、必須脂肪酸に分類されています。リノール酸はひまわり油、綿実油などに多く含まれ、アマニ油にも多少含まれます。俗に、「血清コレステロール値を低下させる」などと言われています。
オレイン酸:循環器系疾患のリスクを減らす可能性が示唆されています。
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21.n-3系脂肪酸とは何ですか?

「脂肪酸」とは「脂質(油脂)」を構成している成分で、一般的脂質は「グリセリン」に3つの「脂肪酸」が結びついています。
脂肪酸は「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分類されます。さらに不飽和脂肪酸は「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分類され、「多価不飽和脂肪酸」は体内で合成できない「必須脂肪酸」であるため、食品から摂取する必要があります。
「多価不飽和脂肪酸」は、さらに「n-6系」と「n-3系」に分類されます。
n-3系脂肪酸とは、α-リノレン酸に代表される脂肪酸のことで、n-3系とn-6系とでは、体の中での代謝のされ方が異なります。
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